知っておきたい、葬儀社の種類

葬儀社については、最近では新規に参入する企業も増え、葬儀社間の競争も激しくなっています。 後悔しないお葬式を行うには、故人やご遺族の皆様の意向をしっかりと汲み取り、ご事情やご希望に合ったご葬儀プランを提案してくれる葬儀社にめぐり合うことができるかどうかが重要です。

現在では葬儀の業態も多様化しており、お葬式に関するサービスの提供方法なども多様化していますので、事前に葬儀社の形態や特徴を理解しておくことが大切です。

実際に大切な方が亡くなった際には短時間で様々なことを決めていく必要がありますが、葬儀社の形態により得意な領域やサービスの範囲が異なる場合があり、 いざという時になってから調べたのでは、納得できるご葬儀プランにたどり着けないこともあります。

事前に葬儀会社の形態や特徴などを調べて担当者と相談をしておくことで、後悔しないお葬式を手配しやすくなります。

葬儀専門会社・一般葬儀社

葬儀社の中で最も割合が多いのが、葬儀を専門に取り扱う専門会社、一般葬儀会社です。 地域に根ざした小規模な葬儀社から、広いエリアをカバーしている大規模な葬儀社まで、企業規模は様々です。 これらの専門葬儀社の多くは、自社で葬儀式場を持たず、公営の斎場や寺院などが所有する葬儀会館などを用いて葬儀を執り行うため、 お葬式を行いたいエリアや参列者の規模などに合わせてご希望に近い葬儀プランを提案してくれます。

葬儀会社によってはインターネットを活用して様々な情報をWebサイトを用いて公開することを積極的に行っており、 ご葬儀の手配を依頼した場合に大体どのぐらいの費用がかかるのか、どういった葬儀式場を使用できるのか等、直接葬儀社に相談をする前にもある程度の情報を得やすいことも特徴です。

ただ、葬儀社によっては、インターネット上で公開されている葬儀費用を安く見せるために「基本プラン」に含まれる項目を極端に絞り込んでいるケースも見受けられるため、 実際にかかる費用はきちんと「見積」を取った上で判断することが大切です。

葬儀専門会社・一般葬儀社のメリット
  • 地域に根ざした小規模業者から広範囲をカバーする大企業まで、様々な葬儀社から選択できる
  • 公営斎場や寺院などが提供する葬儀会館などを中心に、多くの提携式場からご事情にあった葬儀場を選択可能
  • インターネットで積極的に情報公開を行っている企業が多く、ご葬儀プランの情報を取りやすい
葬儀専門会社・一般葬儀社のデメリット
  • 搬送などの附帯サービスを自社で行っておらず、自社式場を持っていないところも多いため、サービス面で期待値を下回る可能性もある
  • インターネット上で公開されている葬儀プラン(基本プラン)に、「常識的なご葬儀」を行った場合には必要となる費用が含まれていないケースが多く、 実際に見積をとった場合に費用イメージが大きく異なるケースがある
冠婚葬祭互助会系の葬儀社

冠婚葬祭互助会とは、多額の費用が必要な冠婚葬祭のために月々積み立てを行なうサービスです。 互助会は経済産業大臣より許可を受け、割賦販売法に定められた指定役務(この場合、冠婚葬祭サービス)の提供を行っています。 一定以上の企業規模と業暦を持つ葬儀社が多く、知名度や安心感、信頼感があることが特徴です。

会員になると毎月掛け金を納めて冠婚葬祭の際に必要な費用を積み立てる仕組みで、満期以前に利用する場合も差額を支払えば会員特典が利用できます。 現在では月1,000円から積み立てることができるところが多いので、手軽に冠婚葬祭費用を貯めることが出来ます。

互助会系葬儀社のメリット
  • サービスの行き届いたお葬式が期待できる
  • 積み立てた費用は葬儀以外にも使える(結婚式等)
  • 立地条件の良い上質な葬儀会館をお得に利用できる
  • 生前中も会員向けの様々な情報提供、イベントなどがあり、事前に葬儀のことを考える機会が出来る
互助会系葬儀社のデメリット
  • 積立金に金利はつかない。解約する場合には解約金が必要
  • 月々のかけ金などにもよるが、互助会で積み立てた金額で葬儀費用全般が賄えるとは限らない

また、互助会系葬儀社の中には、互助会会員になっていなくても一般顧客として利用できるところもあり、葬儀専門会社とほとんど変わらない費用で上質な葬儀式場を利用できることが多いです。

  • 費用だけで葬儀社を決めたくない
  • 「同じぐらいの費用」ならば、ワンランク上の上質な葬儀場を利用したい
  • 信頼がおけて、名前も通った葬儀社に依頼した方が安心できる

このような方は、互助会系の葬儀社も検討されることをお勧めいたします。

JA・生協が提供するご葬儀サービス

JA・生協が窓口になり、専用のプランなどでご葬儀を依頼できるサービスです。 葬儀専門会社、一般葬儀社と連携しているケースが多く、多くの場合、実際のお葬式は下請けの葬儀専門会社、一般葬儀社によって行われているようです。 独自にお葬式を施行するところも出てきているようで、東京では、農協の資本100%の農協専門の葬儀社(JA葬祭)を作り葬儀を受注しています。

JA・生協が提供する葬儀サービスのメリット
  • 消費者(JA・生協の組合員)にとっては、利益追求型のサービスではないので比較的安価にお葬式を執り行うことが可能。
  • JAによっては大規模な葬儀式場を所有していて、安価に貸し出しを行っているケースもあり、金額的に大きなメリットを得られるケースがある。
JA・生協が提供する葬儀サービスのデメリット
  • 実際のお葬式は下請けの葬儀専門会社、一般葬儀社に依頼するケースが多く、葬祭サービスの質が低いケースがある。
  • 基本的に組合員向けなので、組合員でない場合はサービスを受けられない。
葬儀紹介会社

インターネットを中心に、「定額・追加料金なし」の葬儀プランを訴求することでユーザーからお葬式のご相談、ご手配を受け付け、 実際の葬儀施行は提携の葬儀専門会社、一般葬儀社が執り行う分業型のサービスを提供しています。 「イオンのお葬式」や「小さなお葬式」がその代表格です。

葬儀紹介会社のメリット
  • インターネットで明確なプランと金額を提示し、「定額・追加料金なし」でご葬儀サービスを提供している。
  • 大規模なコールセンターを備え、受付や手配についてはスムーズに行える。
葬儀紹介会社のデメリット
  • 「定額・追加料金なし」でご葬儀サービスを提供していることが売りなので、ご遺族の細かな希望やイレギュラーな対応はできず、 結果として悔いが残るご葬儀になってしまうこともある。
  • 実際のお葬式は下請けの葬儀専門会社、一般葬儀社に依頼する方式のため、品質が一定ではない。

このように、現在では様々な業態の葬儀サービスが存在し、それぞれの業態によって得意とする領域が異なるケースがあります。 故人やご遺族の意向を汲み取り、悔いの残らない葬儀プランを提案してくれる葬儀社を選ぶ際に、葬儀会社の形態からも絞り込む必要があります。

実際に葬儀社を選ぶ際に気をつけておきたいことは?

ご葬儀・お葬式を執り行うことに慣れているという人はほとんどいません。 事前に安心できる葬儀会社と巡り合い、信頼のおける担当者と執り行うご葬儀のプランを打ち合わせし、大切な方との最後の時間をどのように過ごし、 悔いの残らないお別れにするためにどうしたら良いか、葬儀社を選ぶ際に重視したいポイントを整理しておきます。

葬儀社の規模が大きければ安心、というものでもありません

「全国対応の大手葬儀社だから安心」「冠婚葬祭互助会系だから安心」「個人経営の小さな葬儀社は少し不安・・・」
このようにお考えになる方は多いと思いますが、規模だけを判断基準とするのは避けた方が良いでしょう。 例え大手の葬儀社であっても、担当者があなたやご遺族の意向をしっかりと汲み取ってくれなければ、納得のいくお葬式を執り行うことはできません。 大切なのは、悔いの残らないご葬儀を行うために、あなたやご遺族の考えや方針を理解し、最適な提案を行ってくれる葬儀社、担当者にめぐり合うことです。
いくつかの葬儀社に問い合わせを行い、その葬儀会社の姿勢や考え方、担当者と実際にお話をした時や、相談時の応対など、直接感じた安心感や信頼感を基に判断することが大切です。

最終的には担当者がどこまでやってくれるか

現在では多くの葬儀社がインターネットで積極的に情報を公開しており、問い合わせすれば簡単に各社の見積を取り寄せることができます。 その際、インターネットでの問い合わせや見積・カタログの郵送依頼だけではなく、できるだけ電話や面談で、その葬儀会社の担当者と実際にお話をしてみましょう。 葬儀社の中には、定型のお葬式だけではなく、故人の人生やご遺族の意向など、様々なことに思いを馳せ、ご遺族様の心に深く残るオーダーメイド型のご葬儀を提案してくれるところもあります。
葬儀社の担当者とじっくり話すことで、担当者の人柄やその葬儀会社の姿勢や考え方を確認し、いざという時に意に沿わない選択をしてしまうリスクを避けましょう。
大手の葬儀社では、様々な業務を部署ごとに分業して対応している場合もあり、 事前のご相談の担当者、いざという時、実際にお迎えにくる担当者、ご葬儀の担当者と、それぞれのシーンで担当いただけるスタッフがバラバラに変わることがあります。 逆に、大手の葬儀社であっても、一人の担当がお客様につくことを重視し、事前の相談からアフターフォローまでを手厚く対応してくれるところもあります。
この部分は、見積書の「金額」には現れない、選ぶ葬儀社によって、悔いの残らないお葬式を行えるかどうかに大きな差が出るポイントとなります。
ほとんど変わらない金額であるならば、手厚く対応してもらえ、あなたやご遺族の意向をしっかりと汲み取ってくれる葬儀社に依頼したいと考えるのは当然のことと思います。
信頼のおける担当者に巡り会うためにも、心にゆとりがあるうちに、複数の葬儀業者に見積を依頼し、担当者と直接会ってお話をしてみることをお勧めします。

「基本プラン」の価格差だけで判断するのは危険

現在はインターネットで積極的な情報公開を行う葬儀社が増え、顧客獲得のために低価格、追加費用なしを打ち出した葬儀プランを提案している企業が多くあります。 しかしながら、この「葬儀プラン」が実際にお客様へ誤解を与えてしまったり、悔いの残るお葬式で終わってしまう要因となったりするケースがあります。

よくある事例としては、

というようなケースです。

インターネットで掲載されている「葬儀プラン」は、お葬式を施行するための「必要最低限」の項目のみが含まれた価格となっていることが多く、 この金額が安く設定されているからといっても、実際の葬儀費用が本当に安いかどうかはあなたやご遺族の意向をしっかりと伝えて「正式な見積」をしてもらわないとわかりません。 いざお葬式を執り行う際には、大切な方とのお別れに際して深い悲しみに包まれながら、 また、ご危篤からご逝去までのご対応を含めて心身ともにお疲れの中、短い時間の中で様々なことを決めていかなくてはなりません。
このような状況下で、全てを冷静に判断していくのは難しいものです。

やはり、少しでも心にゆとりがあるうちに複数の葬儀社の葬儀プランを比較して、

  • 価格の妥当性
  • プランに含まれているもの、含まれていないもの
  • 実際に入れて欲しいもの

などを吟味して、実際にあなたやご遺族の意向に沿ったお葬式を執り行った際にかかる費用についても把握をしておきたいものです。

当サイトでは、誤解を生みやすい「葬儀プラン」の見方についても詳しく解説を行っています。 詳しく知りたい方は、最も気になる、葬儀費用の仕組みをご覧ください。

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